強いステロイドを顔に塗りたくっていた日々が過ぎ、
一向に改善を見せない肌状況を見ながら、このままではずっとステロイドに依存してしまうと思った私は皮膚科を変えることにしました。
その皮膚科は知り合いがやけど治療で通っていて紹介してくれたので行ってみました。
そこで出されたのが今や誰もがご存知であろうヒルドイド(ローション)です。
「ヘパリン類似物質」が主な成分のヒルドイドはアトピーやあざの治療等に用いられる外用薬ですが、
ここ数年は美容界で大変人気となり話題にもなっていましたよね。
実は幼少期に体が乾燥で痒くなった時にたまに使っていたシリーズでもありました。
ここから数年、ヒルドイドローションの常用が続きます。
その使い方も今思えば異常なものでした。
とにかく保湿をしていると少し湿疹が減るような気がして、できる限り顔にヒルドイドをつけていたい、
そんな状態でしたが、
顔が乾かないとファンデーションも塗れません。
といわけで、毎朝家を出る4時間前に起きて、洗顔後、顔にべったりヒルドイドをつけて顔上のクリームが自然になくなるまで待つというのを3〜4回繰り返し、その後ファンデーションをつけて出かけていました。
ちなみに、この頃使っていたファンデーションは敏感肌界隈では有名のアクセーヌさんのものです。
皮膚科医も推奨するブランドで、可もなく不可もなく、という感じでしたが、
肌への優しさを第一に考えている私にとってはお守りのような存在でした。
夜は、同じくお風呂上がりにヒルドイドを顔から垂れるほどべったりつけて、必ず仰向けで寝る、夜中クリームが乾いてきた乾燥を感じたら起きて塗り直すという、異常なほど肌に振り回され、頭が狂いそうなほど毎日鏡で肌を見ては落ち込み、悲しくなる、そんな日々でした。
そちらの皮膚科でも、最後の方はあまり先生に見ていただくことはなくなりました。
5回に一度位、診察をしていただき、他は窓口でヒルドイドローションをもらうだけ。
そしてもちろんヒルドイドだけで生活できるわけではなく、
時々現れる黄色い浸出液の湿疹には残っていたステロイドを焦ってつけて無理やり引っ込めて。
そうでもしないとメンタルが保てなかったのです。
ヒルドイドローションを塗りたくっていたことで、肌にある変化があらわれはじめました。
毛細血管が拡張したのか、肌の赤みがさらにひどくなってきました。
以前の炎症や湿疹の赤みとは少し違う、なにか皮膚の中から赤いような、奥の血管が浮き出ているような、皮膚がどんどん薄くなってしまった、そんな印象です。
また、浸出性の湿疹も治っては出てを繰り返し、また一度頬などに出ると、無意識に手で触っているのか他のところへ移ったりと、
顔のあちこちに黄色いじゅくじゅくとしたかさぶたがある状態が続きました。
この頃は大学生だったこともあって、学校に行っても友達と顔を合わせるのも嫌になり、一人で授業を受けて誰とも話さず帰る日も増えていきました。
隠すためにファンデーションをしてもノリが悪くひどい顔でしたが、それでも何も塗らないで外に出る自信はありませんでした。
コメント